Proactiveの日本語訳、まだまだ募集中
February 1, 2019
アークコミュニケーションズのスリー・ピーズ
アークコミュニケーションズの経営理念にある5つの「バリュー」の1つ目は「3つのP(Professional、Proactive、Profit)」です。アークの社員は常にこの「3つのP」を考えながら仕事をしています。「3つのP」は、英語では「スリー・ピーズ」と言います(表記は決まっていないが、通常、「3 P's」「3 Ps」などと表記します)。
3 P'sと言うと、一般的には「ビジネスの3つのP(The 3 P's of Business)」である「People、Product、Process」(人、製品、プロセス)、「成功の3つのP(The 3 P's of Success)」である「Passion、Patience、Perseverance」(情熱、根気、忍耐力)や、そのほかにも「Prepare、Plan、Practice」(準備する、計画する、練習する)などを思い浮かべる人が多いかもしれません。
Proactiveの日本語訳とは
アークの3 P'sのうち、ProfessionalとProfitはすでに日本語として市民権がありますが、困るのがProactiveという単語の認知度。「プロアクティブ」と聞いて、日本人が真っ先に思いつくのはニキビの薬かもしれませんが、この単語は一般に、「前向き、積極的、先見的」などと訳されます。起源はどうやらPaul WhiteleyとGerald Blankfortの2人の心理学者による造語らしく、1933年の論文に技術用語として登場しているようです。
Proactiveは、対義語のreactiveと対で考えた方が、その意味するところがわかりやすい。「コトが起こってから行動する」のがreactiveで、「コトが起こる前に行動する」のがproactive。「3手先を読む」「考えてから行動する」などの意味を示す言葉だが、皆がわかりやすく、しっくりくる日本語がなかなかありません。
誤解を恐れず言えば、日本語の「気が利く」という言葉が一番近い気がしています。気が利く人は、相手の考えていることや感じていることを察知して先回りして行動するから。しかし「気が利く」と言ってしまうと、流行りの「空気を読む」という言葉につながりやすいので、個人的にはあまり使いたくない。なぜなら、「空気は読まない方がよい」と思っているからです(空気を読むより正しいことをすることの方が大事。これは「5つのバリュー」の2つ目に「楽しく、正しく、新しく」とある)。
以前、「標語や社是にちょうどよい、proactiveの素敵な日本語訳を思いつきませんか?」とSNSで尋ねたところ、訳語として「主体的」「能動的」「先見性のある」「気配りの行き届いた」「予備的な」「先回りの」「積極的」......のように、皆さん、さまざまな言葉を考えてくださいました。また、「臨機応変+未来予測」「標語形式で」「心憎いサービス」「かゆいところに手が届く」「先手を打つか、後手に回るか」などと素敵なフレーズを教えてくださる方もいらっしゃいました。本当にありがたいことです。
結局英語のまま
でも結局、アークコミュニケーションズは翻訳サービスを営む会社だし、ProfessionalとProactive、Profitで「P」の韻を踏んでちょうどよいと思ったので、いまだに英語のまま使っているけれど......。
1点付け加えるならば、新しく「3つのP」を英語で作る場合、品詞を統一させた方が良いでしょう。本来ならアークの「3つのP」は、形容詞で統一して「Professional、Proactive、Profitable」。日本人に馴染みがあるかどうかという観点でProfitableはProfitとしているけど、英語でアークのValuesを表現する時はProfitableを使っています。
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