単数形・複数形には常に注意を
January 22, 2019
「ビジョン」「ミッション」「バリュー」を英語で言うと
今回は、ITmediaのブログ「マリコ駆ける!」で書いた「会社が大事にしていることをミッション、ビジョン、バリューにまとめる 」という記事から、「ビジョン」「ミッション」「バリュー」の英訳について考えてみたいと思います。
一般に「ビジョン」や「ミッション」「バリュー」という言葉は、和訳せず英語のまま使われることが多くあります。ただし、英語で表現する場合には、単数形と複数形をしっかりと考慮すべきでしょう。日本人としては、なかなかこの区別ができずに苦労します。
「ビジョン」という言葉は「企業や社会のあるべき姿、未来像」を意味します。「企業の考え方や物事の見方」「会社が持つフィロソフィー」が含まれるため、単数形で「Our Vision」とするのが正しい表現。ちなみに「vision」を複数形「visions」にすると、「幻想」または「占い」に近い意味になってしまうらしい。気をつけたいものです。
「ミッション」という言葉は「使命」「任務」を意味します。その会社の存在意義を示します。「考え方」だけではなく、「行うべき行動」や「ビジョンを実現するためのプラン」を含んでいます。一貫性のあるビジョンに対応して1つだけミッションが対応する場合は単数形。そのビジョンを実現するためにいくつかミッションがある場合には複数形になります。この場合は「Our Mission」ではなく、「Our Missions」です。
「バリュー」は本来、複数形の「Our Values」が正しい表現。「Value」というと確かに「価値」という意味もありますが、「価格」というニュアンスが強いため、避けたほうがよいようです(「Our value to society」など例外もありますが、基本的には複数形のほうが本来の日本語の「バリュー」という意味に近いといえます)。
会社が大事にしていることをミッション、ビジョン、バリューにまとめる
3年前(2016年)の年末に、マネージャーと役員で1泊2日の合宿をして、そこで、さまざまな議論をしました。今回はその中から、ビジョン、ミッション、バリューそれぞれのステートメントについてお話ししたいと思います。
会社はさまざまな機会に、さまざまなメッセージを出しています。業務を拡大していくと社員の数も増え、それまで以上に、会社が思っていることを上手に伝える方法が必要になりますし、伝える努力をしないと伝わりません。言い換えれば、社員が混乱しないように会社が出しているメッセージを整理整頓し、社員に浸透を図りたいのです。
そこで当時、それを「ビジョン」「ミッション」「バリュー」という3つのステートメントで整理することにしました。この3つをまとめて「経営理念」と言うこともあります。かの有名な経営学者のドラッガー教授が『ネクスト・ソサエティ』という本の中で、「ミッション、ビジョン、バリュー以外はすべてアウトソースできる」と言及するくらい、企業の根幹をなすものです。
アークコミュニケーションズの基本理念は以下のようにまとめられます。
ビジョン(Vision)
広がるビジネス、深めるコミュニケーション
Communicate Locally, Market Globally
ミッション(Mission)
お客様の思いや本質を、わかりやすく世界に伝える
バリュー(Values)
・3つのP
・楽しく、正しく、新しく
・1+1=3
・同じ船に乗る
・10人より10回
詳しくは、アークコミュニケーションズの「基本理念」のページなどをご覧ください。
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