翻訳会社に翻訳の発注を考えているが、「費用はどのくらいになるのか」、「翻訳料金の仕組みが知りたい」という方に向けて、翻訳料金の仕組みについて解説します。合わせて費用を抑えるポイントもご説明します。ぜひ翻訳ご発注時の参考にしていただければと思います。
翻訳料金を決める要素① 翻訳する文章の量
翻訳料金を決める要素として、まず翻訳する文章の量(翻訳量)があります。基本的には翻訳する文章の量に比例して値段が決まるのですが、翻訳前のドキュメントで数えるのか、それとも翻訳後のドキュメントなのか、翻訳会社によって異なるので注意が必要です。
翻訳量の数え方も会社によって異なり、「文字数や単語数で数える方法」と「ページ数で数える方法」といった方法があります。文字数や単語数ベースで数える場合、言語によって単位が異なってきます。日本語や中国語、韓国語の場合は文字数で数えますが、英語の場合には単語数で数える方法が基本になります。ページ数で数える場合は、ページ当たりの文字数や単語数を決めた上でカウントする方法がとられることが多いです。
このほかに、翻訳作業にかかる時間単位で数える方法もあります。どういった翻訳量のカウント方法を採用しているかは、翻訳会社や翻訳サービスの種類によって異なるので、まずは見積をとり、不明な点があれば質問をするようにしてください。
翻訳量で翻訳の値段が決まるので、翻訳会社にドキュメントを渡す前に、翻訳が不要な箇所を削ることができれば、翻訳費用を抑えることができます。翻訳納品後のチェックで「ここは翻訳が不要だった」と気づくことは、意外に多いです。特に複数言語に翻訳する場合、翻訳原稿を少しでも削れると、翻訳費用を大きく削減できます。
翻訳料金を決める要素② 言語の数
翻訳する言語の数も、翻訳料金を決める要素です。例えば日本語から英語に翻訳する場合は、英語への一言語分の値段となりますが、中国語と英語に翻訳する場合は二言語分の翻訳料金になります。このように、言語の数が増えると、それに比例する形で料金が決まります。
そのため、多言語翻訳をする際に翻訳費用を抑えたい場合には、本当に翻訳が必要な言語を見極めて、言語数を減らすことが大きなポイントになります。
翻訳料金を決める要素③ 翻訳以外の作業やオプション
翻訳作業だけで文書が完成するケースは意外に少ないです。翻訳した後の文書を、実際に使用するまでにレイアウト調整などの作業はどうしても必要ですし、翻訳を依頼する前に必要な作業もあります。こういった翻訳以外の作業も、翻訳料金を決める要素です。作業やオプションには様々なものがありますが、ここでは代表的なものをいくつかご紹介いたします。
DTP(ディーティーピー)作業とは
DTP(Desktop Publishing:デスクトップ パブリッシング)作業とは、パソコン上で、なんらかのソフトウェアを使用してレイアウトを整える作業です。翻訳すると文の長さが変わり、レイアウトが崩れたり、ページがずれたりするため、レイアウトを調整するためのDTP作業が必要になります。レイアウトされた原稿のオリジナルファイルがない場合、それを再現するために一からレイアウト作業を行うこともあります。これらDTP作業にかかる費用は、翻訳以外で費用を大きく変動させる要因の一つです。
WordやExcel、PowerPointなど、発注者側でも使用しやすいソフトウェアの場合、翻訳会社からの納品後に社内で修正ができれば、翻訳業者への依頼にかかるコストの削減につながります。
一方、InDesign(インデザイン)やIllustrator(イラストレーター)など、専用のDTPソフトで作成された文書の場合は、翻訳会社もしくはDTPを専門とする人か会社に依頼する必要があります。
いずれの場合も、翻訳依頼時にオリジナル言語のファイルを翻訳会社に支給して、翻訳後のDTP作業まで依頼すると効率的であり、費用も比較的抑えることができます。IllustratorやInDesignなどの専用のDTPソフトで作成した場合には、オリジナルファイルを制作会社から入手し保管しておくことをおすすめします。外資系の企業様の場合も、本社からオリジナルファイルを入手しておき翻訳会社に提供できれば、翻訳費用の中のDTP作業費用を抑えられます。
WordやExcel、PowerPointなど社内で使えるソフトであっても、翻訳ボリュームが大きい場合や、社内に翻訳後の言語を読める人がいない場合などは、レイアウト編集後のチェックができなくなるため、翻訳会社にDTPも含めて依頼をした方が、品質はもちろん時間・費用の両面から効率的になります。
原稿準備作業(文字起こし等)
WordやExcel、PowerPointなどのファイルで原稿が支給される場合、翻訳会社はそれらのデータを用いて作業できるので、原稿準備にかかる料金は不要になります。
しかし、例えば紙をスキャンして作成したPDFデータや音声データなど、文字データとして使えないファイルなどの場合、翻訳作業を行うための文字起こし作業が必要になり、別途料金がかかることがあります。
納期短縮(短納期)のための特急料金等
通常の納期よりも早い納品を希望する場合、特急料金が発生することがあります。コスト削減の観点からは、翻訳の必要性が生じたらできるだけ早めに翻訳業者に声をかけることをおすすめします。原稿が完成する前でも、まず翻訳会社に「いつぐらいに、こういった翻訳が発生する」という依頼を先にすると、翻訳会社も先に準備ができるので、スムーズに対応しやすくなります。
なお、急ぎのご依頼の場合、原稿のボリュームや内容、翻訳言語の種類などによって、翻訳者の確保が難しく、希望通りの納期が難しいこともあるので、早めにご相談することをお薦めします。
ウェブサイト翻訳:CMS(シーエムエス)への投入作業
ウェブサイト翻訳の場合、HTMLファイルで納品するケースと、翻訳した文章をCMS(Contents Management System:コンテンツマネージメントシステム)で制作する作業が発生するケースがあります。ウェブサイトに強い翻訳会社であれば、作業料金は別料金となりますが、CMSでのページ制作作業も対応することができます。
お客様の社内にCMSでのページ制作に対応できるスタッフがいない場合には、別のWeb制作会社に依頼することになります。Web制作会社への依頼の手間や、Web制作会社が英語など外国語に不慣れでミスが生じる可能性を考慮すると、投入作業まで翻訳会社に依頼できれば、翻訳依頼をするだけでサイト完成まで手を離せるので、結果的にコストと時間の両面で効率的になる場合があります。
アークコミュニケーションズの翻訳料金
アークコミュニケーションズでは、お客様からご提供いただいた翻訳前の原稿を元に、文字数もしくは単語数をカウントし、翻訳料金を算定・お見積りいたします。原稿の変更や、作業内容の変更があった場合には、再お見積りなどで、ご請求予定金額をあらかじめお知らせするようにしておりますので、安心してお任せください。
※ 翻訳ご発注後の文字・単価数の変更や、作業内容の変更があった場合は、料金の変動がございます。
高品質な翻訳はアークコミュニケーションズにご依頼ください
アークコミュニケーションズの翻訳サービスは、44言語すべてをネイティブが翻訳。ネイティブにとって自然な文章に仕上がる高品質な翻訳を提供しています。
翻訳者はいずれも合格率5%という厳しいトライアルを合格した実力者たち。言語能力に加えて各専門分野の知識やビジネススキルも兼ね備えているので、お客様企業の事業やニーズにマッチした翻訳を行えます。
アークコミュニケーションズの翻訳実績
- 通信系会社:「海外法人・グループ企業向け社内報」日英翻訳、英日翻訳、リライト作業、DTP作業、印刷
- 電機メーカー関連会社:「電子製品カタログ」英露翻訳
- 製薬会社:「株主招集ご通知」日英翻訳、DTP ※2010年より継続受注
- 事務用品メーカー:「決算短信・決算説明会資料」日英翻訳、DTP
- 医薬品メーカー:「監査報告書」西日翻訳
- 化学メーカー:「従業員教育用eラーニング教材」多言語翻訳(日本語→英語・中国語(簡体字・繁体字)・ドイツ語・タイ語・マレーシア語)、DTP
- 外資系ベンチャー企業:「国有特許出願中実施契約書」日英翻訳
- 広告代理店:「広告契約書」中日翻訳(繁体字)
- Web制作会社:「Webサイト」日英翻訳、日仏翻訳
- Web制作会社:「グローバルサイト」多言語翻訳(英語→ロシア語、スペイン語、ポルトガル語、アラビア語)
- 「大学案内」多言語翻訳(日本語→英語・中国語・韓国語・タイ語・ベトナム語)、DTP
- 「英文サイト新規ページ、動画コンテンツ」日英翻訳、字幕翻訳、映像編集
- 外資系化学薬品メーカー :「製品紹介動画(30分)」英語聞き起こし作業、字幕翻訳(英日)、焼付作業
- 玩具メーカー:「コミック」日英翻訳、日中翻訳(簡体字・繁体字)、日韓翻訳
- IT企業:「飲食店向けオーダーシステム」日英翻訳、日中翻訳(簡体字・繁体字)、日韓翻訳
- 製薬メーカー:「GMP監査資料」日英翻訳
※一部の言語につきましては英語への翻訳を介しての作業となります。
翻訳にお困りでしたらアークコミュニケーションズにお声がけください。
経験豊富なプロジェクトマネージャーが親身になって、お客様の翻訳に関するお悩みやご要望をお聞きし、ご要望に寄り添った適切なソリューションをご提案いたします。
関連記事
関連サービス
著者情報
株式会社アークコミュニケーションズ「翻訳会社アークのブログ」編集チーム
「翻訳会社アークのブログ」では、翻訳に関するノウハウや豆知識、世界各国の言語や文化などさまざまな記事をお届け!翻訳会社ならではの視点から、みなさまのお役に立つ情報や知っておもしろい話題をお伝えします!
>>アークコミュニケーションズについてはこちら
※当サイト内の文章・画像等を無断で転載・複製・改変等することを禁止いたします※