「英語の引用符「クォーテーションマーク」の使い方と翻訳会社への依頼のポイント」の記事にて、英語の引用符「" "」(ダブルクォーテーション)と「' '」(シングルクォーテーション)の種類やアメリカ英語とイギリス英語における表記ルールの違いについてご紹介しました。
今回はさらに、クォーテーションマークと句読点の使い方におけるアメリカ英語とイギリス英語の違いについて説明したいと思います。
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「英語の引用符「クォーテーションマーク」の使い方と翻訳会社への依頼のポイント」の記事にて、英語の引用符「" "」(ダブルクォーテーション)と「' '」(シングルクォーテーション)の種類やアメリカ英語とイギリス英語における表記ルールの違いについてご紹介しました。
今回はさらに、クォーテーションマークと句読点の使い方におけるアメリカ英語とイギリス英語の違いについて説明したいと思います。
アークコミュニケーションズでは、特にお客様からのご指定がない場合、日英翻訳にはアメリカ英語を用いますが、実はアメリカ英語のクォーテーションマークとピリオドやカンマなどの句読点の位置関係はやや非論理的で、世界の言語の中でも珍しい表記ルールだと言われています。
アメリカ英語の表記ルールの基準となっているThe Chicago Manual of StyleやAPA Styleによると、クォーテーションマークや句読点は以下のルールで用いることが示されています。
<例>
・"My name is George," he said.
・He said, "My name is George."
<例:引用の一部ではない場合>
・John explained what he meant by "revamping the website": drastically renewing the design while keeping the elements that helped settle the company's brand image.
・He believed he had just had the "idea of the century"; then again, he thought that of all his ideas.
・What did he mean by "this is a mistake"?
・Her mother took her in her arms, trying to explain it was "only a dream"!
<例:引用の一部である場合>
・He asked, "How are you?"
・"This insect is huge!" shouted Martin.
・His supervisor recommended that he also prepared a plan B, telling him "Better safe than sorry!"
珍しい表記だと言われているのは、「カンマやピリオドは必ずクォーテーションマーク内に入れる」というルールです。論理的に考えれば、記号が文全体の区切りや終わりを意味する場合でさえも、クォーテーションマークの内側に置くというのは不自然に感じられます。それにも関わらず、アメリカ英語の句読点は、必ずクォーテーションマークの内側に入れることになっているのです。
一方のイギリス英語の場合、アメリカ英語とは異なり、カンマやピリオドは「引用の一部か否か」で位置を決めるルールになっています。
<例> 'My name is George', he said.
<例> He said 'My name is George.'
こちらの方が、アメリカ英語の表記よりも自然でかつ論理的であるように感じられるでしょう。
ちなみに、ピリオドやカンマなどの句読点以外の記述記号(「 : 」、「 ; 」、「 ? 」、「 ! 」)については、アメリカ英語と同様に「引用の一部ではない限り、クォーテーションマークの外に付ける」ルールになっています。
なぜ、アメリカ英語のカンマやピリオドは「必ずクォーテーションマーク内に入れる」というルールになっているのでしょうか? ひとつの説として、アメリカ英語の表記ルールの基準となっている「The Chicago Manual of Style」が作られた際、当時の編集者が「カンマやピリオドはクォーテーションマークの中に入れた方が気持ちの良い表記になる」と判断してしまったから、というのがあります。
ちなみに日本語の場合、例えば文末に打つ句点については、行政機関が作成する公用文や教科書では、鍵括弧内に打つのが基本になっています。これは、1946年に文部省が作成した「くぎり符号の使ひ方〔句読法〕 (案)」という冊子に従っての表記だとされています。一方で、新聞や書籍といった一般的な文書では、基本的には鍵括弧内には句点を打たないのが慣例的なルールとなっています。興味がある方はぜひ、教科書と本を見比べてみてください。
アークコミュニケーションズでは、日英翻訳などの際に記号の使い方や数の表記の仕方などといった英文のスタイルを統一するために「The Chicago Manual of Style」をベースに独自のスタイルガイドを策定しています。翻訳者全員がスタイルガイドを順守して翻訳することに加えて、チェック担当者(チェッカー)もスタイルガイドを基準としたチェックを行うことで、高品質な英語翻訳を提供しています。
日英翻訳、英日翻訳などの英語翻訳にお困りでしたらアークコミュニケーションズにお声がけください。
些細な内容でもご相談いただければ、ご要望に寄り添った適切なソリューションをご提案いたします。
もちろん、英語以外の翻訳にも対応しておりますので、ぜひお問い合わせください。
株式会社アークコミュニケーションズ「翻訳会社アークのブログ」編集チーム
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