日英翻訳で高品質な英文を仕上げるためには、表現方法の統一(※)が大きな役割を果たします。私たち翻訳会社がお客様からよくご相談いただくのが、英語の強調表現の統一です。日本語ではカギカッコ(「」)などで囲って強調しますが、英語の場合カッコを強調のためには使いません。英語ではどのような方法で「強調」を表現するのでしょうか?
※表現方法の統一については、「翻訳依頼時の品質向上に!スタイルガイドと用語集の活用」の記事でもご紹介しています。
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日英翻訳で高品質な英文を仕上げるためには、表現方法の統一(※)が大きな役割を果たします。私たち翻訳会社がお客様からよくご相談いただくのが、英語の強調表現の統一です。日本語ではカギカッコ(「」)などで囲って強調しますが、英語の場合カッコを強調のためには使いません。英語ではどのような方法で「強調」を表現するのでしょうか?
※表現方法の統一については、「翻訳依頼時の品質向上に!スタイルガイドと用語集の活用」の記事でもご紹介しています。
英語の出版物や印刷物、Web上で最も使われる強調表現は、文字を斜めに書く書体の「イタリック体」です。
例)The results for FY 2021 were a vast improvement on last year's.
日本では「斜体」と同じ意味でイタリック体という言葉が使われることもありますが、厳密に言えば両者は異なります。斜体が、正立している書体を斜めに傾けたものであるのに対して、イタリック体ははじめから右に傾いたデザインで作られた書体です。「イタリック」という名のとおり、15世紀にイタリアのヴェネツィアで生まれた書体で、元々は紙のスペースを節約する目的で生まれたとされています。
Web上でイタリック体と同じくらいに使われている強調表現が「太字」です。英語では「bold(ボールド)」などと呼ばれます。
例)Next quarter, we intend to focus our efforts on improving turnaround time, and increasing customer satisfaction.
Web上で太字がよく使われるのは、Webコンテンツで太字表示をするためにHTMLでstrongタグやbタグを使うことが、SEO対策として有効とされているためです。ただし、strongタグやbタグの乱用は、SEO的に逆効果になることもあります。あくまで強調が必要な単語やフレーズに限って使用しましょう。
イタリック体や太字と比べると、近年は使われることが少なくなっていますが、英語では下線を引くことでも強調を表すことができます。
例)This new service has proven a great success, especially with our clients overseas.
手書きの文章では、イタリック体や太字よりも使いやすく判別もしやすくため、下線がよく使われます。一方でWebの場合、ハイパーリンクの表記としても使われており混同しやすいことなどから、強調のために使われることが少なくなっています。
英語では、大文字で表記することでも、強調を表現できます。製品名やサービス名などの固有名詞に使う方法で、通常は、単語の頭文字のみを大文字に変えます。複数の単語で構成される固有名詞の場合は、冠詞・接続詞・前置詞以外の単語すべてで頭文字を大文字にすることもあります。
例)We would like to present our New Strategic Plan for FY 2022.
大文字による強調は、メールのような文字修飾機能が無い文章の場合に使います。強調の意味合いを特に強めたい時は、全ての文字を大文字にすることもあります。固有名詞以外にも、キャッチコピーやスローガン、文章コンテンツのタイトルや見出し、動画のテロップなどでも使われる表現方法となっています。
英語の強調表現には複数の方法があり、どれが正解というのはありませんが、ひとつのコンテンツ内では、いずれか一つの方法に統一すると、完成度の高い英文になります。
日本語の文章と同様、強調表現を使い過ぎてしまうと、かえって強調の印象が弱くなってしまいます。強調したい単語やフレーズに絞って使用するようにしましょう。
アークコミュニケーションズでは、日英翻訳などの際に記号の使い方や数の表記の仕方などといった英文のスタイルを統一するために「The Chicago Manual of Style」をベースに独自のスタイルガイドを策定しています。翻訳者全員がスタイルガイドを順守して翻訳することに加えて、チェック担当者(チェッカー)もスタイルガイドを基準としたチェックを行うことで、高品質な英語翻訳を提供しています。
日英翻訳、英日翻訳などの英語翻訳にお困りでしたらアークコミュニケーションズにお声がけください。
些細な内容でもご相談いただければ、ご要望に寄り添った適切なソリューションをご提案いたします。
もちろん、英語以外の翻訳にも対応しておりますので、ぜひお問い合わせください。
株式会社アークコミュニケーションズ「翻訳会社アークのブログ」編集チーム
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