ブラジルでは、2014年6月にサッカーW杯、2016年8月にはオリンピックが開催されます。世界的なスポーツイベントには、世界各国からゲストが集まります。日本からも、日本チーム応援団がブラジルへ向かうことになるでしょう。海外へ行って、気になることは現地でのコミュニケーションです。ブラジルでは、「ブラジルポルトガル語」が話されています。ポルトガルで話されているポルトガル語とは異なる、俗称「ブラポル語」にフォーカスしてみましょう。
なぜブラジルでポルトガル語?
ブラジルの公用語はポルトガル語です。中南米でポルトガル語が話されているのはブラジルだけで、他の国々ではスペイン語が話されています。なぜ、ブラジルでだけポルトガル語が話されているかは、スペインとポルトガルの2大勢力が大陸支配で競い合っていた時代までさかのぼります。
1494年、スペインとポルトガルの間で、新大陸所有をめぐりトルデシリャス条約が締結されました。西経46度37分の東側の新領土がポルトガルに、西側がスペインに属することが定められたのです。それにより、南米大陸ではブラジルだけが、東側のポルトガル領土となりました。その影響で、ポルトガル語がブラジルの公用語となったのです。
ポルトガル語とブラポル語の違い
同じポルトガル語といっても、スペインで話されている「イベリアポルトガル語」とブラジルで話されている「ブラジルポルトガル語」では、大きな違いがあります。特に、同じ意味の名詞でも、2つのポルトガル語で全く異なる単語が無数にありますので、注意が必要です。例えば
トイレ (restroom)→ ポルトガル語:casa de banho ブラポル語:banheiro
靴下 (socks)→ ポルトガル語:peugas ブラポル語:meias
ポルトガル語を学習する際には、この2種類のポルトガル語を混乱しないように気をつけましょう。せっかく覚えたはずのポルトガル語が、現地に行ったら全く通じなかった、なんてことにもなりかねません。同じように、ポルトガル語の翻訳の際にも、翻訳物の使用先を確かめてから着手することが重要になります。
国内でも増えつつある「ブラポル語」の需要
日本国内でも「ブラポル語」の需要は高まっています。中国人、韓国人、フィリピン人と同様に、日本には多くのブラジル人が住んでいます。特に、大手自動車会社の影響で、愛知県、静岡県エリアに住むブラジル人の数は急増しています。地域によっては、ショッピングモールなどの案内表示に、英語ではなくブラポル語が日本語に併記されていることもあります。日本にいながらにして、ブラポル語を学ぶ需要、また、学べる環境が生まれているということです。日本で販売されているポルトガル語教材のほとんどは「ブラポル語」です。スポーツイベントを機にブラジルへ足を運ぶ人はもちろん、日本国内での需要を鑑みても、今後の「ブラポル語」からは目がはなせないところです。
熱くなるブラジル、そして「ブラポル語」
日本では「ブラジルは地球の裏側の国」という表現がされます。ブラジルに行くには、世界を半周するほど遠いわけですが、サッカーW杯やオリンピックのようなイベントの開催というきっかけがあると、世界中からたくさんの人が開催地へ足を運びます。さらに、イベント開催期間中は、世界中の注目が開催地に注がれることになります。イベント開催で盛り上がるブラジル、是非、ブラポル語にも注目を!
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※一部の言語につきましては英語への翻訳を介しての作業となります。
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