■ポルトガルとブラジルのポルトガル語の違い
ポルトガル語はスペイン語と同様に、ヨーロッパで話されているポルトガル語(イベリアポルトガル語)と、南米で話されているポルトガル語(ブラジルポルトガル語)があります。
これらは発音や語彙、文法などの点で違いがあるため、ポルトガル語へ翻訳する際には、ヨーロッパ(ポルトガル)向けか、ブラジル向けかで訳し分ける必要があります。
ちなみに日本で販売されているポルトガル語の教材は、ブラジルのポルトガル語をベースにしたものが多くなっています。
<ポルトガルとブラジルのポルトガル語の単語の違い>
ジュース sumo(ポルトガル)/suco(ブラジル)
飴 rebuçados(ポルトガル)/ bala(ブラジル)
酒 álcool(ポルトガル) / vinho(ブラジル)
トイレ casa de banho(ポルトガル) / banheiro(ブラジル)
部屋 quarto(ポルトガル) / sala(ブラジル)
乗る apanhar(ポルトガル) / embarcar(ブラジル)
かばん mala(ポルトガル) / bolsa(ブラジル)
ギター guitarra(ポルトガル) / violão(ブラジル)
カップ chávena(ポルトガル) / xícara(ブラジル)
靴下 peugas(ポルトガル) / meias(ブラジル)
■ポルトガル語の文法の特徴
ポルトガル語もスペイン語と同様に、動詞の活用の種類が多く複雑なことが特徴です。
ポルトガル語の動詞は語尾が「-ar」、「-er」、「-ir」で終わるものに大別されます。さらに、それぞれの動詞が主語の人称(1/2/3人称)によって区別されます。これらの違いに応じた活用に加え、現在・完全過去・不完全過去など9つの時制による活用もあります。
こういった動詞活用の複雑さは、日本人にとってはポルトガル語を学ぶ際の難点となりますが、一方で活用の多様さは、動詞で表現できる意味合いの多様さにもつながっているメリットもあります。
ほかにもポルトガル語の特徴として、名詞・形容詞・冠詞に性があること、固有名詞に定冠詞がつくことなどが挙げられます。