インプットを増やそう!
April 28, 2020
シニア世代ほどインプットを意識
人の成長には、インプット、アウトプットのどちらも大事です。今回は、そのインプットのお話をしたいと思います。
通常の仕事を通してインプットを増やせる人は強い。入社して2~3年目までは、仕事をしているだけでどんどん成長します。それは、やる仕事、やる仕事、何かしら新しいインプットが多いからです。
しかし、わたしも含め、シニア世代は要注意。過去のインプットや経験、つまり、過去の遺産で仕事ができるからです。慣れ親しんできた仕事のやりかただけを続けていると、気がつくとアウトプットばかりになってしまい、仕事がインプットの場としてファンクションしにくくなります。
さてそれでは、わたしたちのようなシニア世代は、何を通してインプットするとよいのでしょうか。いくつか例を挙げて考えてみたいと思います。
文字情報を読む
ありがたいことに、人類はその英知を文字にして残すことで、輝かしい発展を遂げてきました。本を読むことで、自分が体験可能な何倍もの情報を得ることができます。今なら、ネットの情報を好む方も多いでしょう。本には体系的にまとめられた良さがあり、ネットには即時性があってわかりやすいものが多いという良さがあるので、それぞれを使い分けてください。
会合(セミナー、交流会など)で情報を得る
世の中には、公開されていない情報もたくさんあります。また、本よりももっとインタラクティブに、双方向性をもって情報を得る手段があります。それが、セミナーや業界の集まりに出席することです。インフォーマルな情報が増えますが、表に出にくい、現場に近い情報が得られるのが良いところです。
仕事の延長線上で聞く
どうせ人に聞くのなら、同僚に聞く、上司(部下)に聞く、さらにお客さまに聞く、という手もあります。自分がいま一番困っていることに関連する情報を得やすいのは、この方法でしょう。そしてこれなら、自分が手掛けている仕事に限りなく近いため、インプットの効率はとても良さそうです。
ビジネスは、お客さまの課題を解決してお金をいただきます。そんなお客さまから得られるインプットは貴重です。「どういう課題があるか」に始まり、実は、お客さまご自身が(実施なさらないだけで)解決策まで持っていることも少なくありません。
自分が日々、どういうインプットを増やしているのか、ときどき振り返ってみてください。
英語では使い過ぎ要注意
日本のビジネスではこのように、「インプット」や「アウトプット」という言葉がよく使われますが、英語圏ではどうでしょうか。
「input」と「output」が、日本と同じ意味で使われる場合も確かにあります。「the expert's input was highly valuable to our research」(専門家からのインプット(ご意見)が研究に大変役立ちました)や「the company's output has been slowing down over the years」(年々、この会社のアウトプット(生産)のペースが遅くなっています)という言いまわしをよく目にします。
ただし、日本語に比べると、英語圏ではこうした使い方の頻度は割と低いほうです。特に、「input」と言うと、コンピューターの「入力」やシステム的なイメージが強くあり、日本語のビジネス用語のように広い意味では使われません。
「インプットしたことをアウトプットする」という日本語をそのまま英語で「to output what you input」と言うことはできますが、無意味に難しく言っている感じがします。これなら、「to apply to a business situation」または「to apply what you have learned to a real-life situation」などの方が自然で伝わりやすくなります。「インプット」を「information/things you learned」と考えれば、「アウトプット」は「results」でしょうか。
ケースバイケースで使い分けが難しいので、英語で話す時は、日本語のように「インプット」「アウトプット」をあまり使い過ぎないように注意した方が良いかもしれません。
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