リスクはテイクするものではなくマネージするもの │ アークコミュニケーションズ翻訳会社の社長ブログ

マリコの経英~楽しく正しく新しい翻訳会社の経営「リスクはテイクするものではなくマネージするもの」

リスクはテイクするものではなくマネージするもの

リスクをマネージするか

「リスクを恐れず」という言葉に踊らされるな

「ベンチャー企業だからリスクを恐れず、事業を進められるんですね」と言われることがありますが、「全然違う!」と思っています。基礎体力のないベンチャーだからこそ、不必要なリスクを取ってはいけません。大企業なら取れるリスクも、小企業では会社の倒産につながることがあります。「Risk」は「Take」するものではなく、「Manage」するものなのです。

例えば支払いターム。
会社を作りたてのころ、にっこり笑って「当社は初めておつきあいをさせていただくお客さまには、前金で半額いただいています」と、どう考えても倒産しそうにない超大手メーカーにお願いしました。担当者はびっくりした顔をしましたが、「会社にかけあってみます」と言って、当方の希望通り払ってくださいました。大手に受けていただくと、他のクライアントにも同じ条件を頼みやすくなります。このようにいただいた半金で、デフォルトになる可能性を回避した経験が実際に何度もありました。

例えば助成金。
新しい事業を考えるたびに、何か補助が得られないか、一生懸命探します。「一度限りの助成金をもらうために時間をかけるのなら、(リピートが期待できる)顧客開拓に時間をかけたほうがよい」と思ったときもありました。しかし、助成金をもらう確率が顧客開拓できる確率に比べて高いのなら、やっぱり応募するべきだと考え直しました。資金に余裕があると投資もしやすく、それが顧客開拓につながりやすいからです。

例えば人。
どんなに辛くたって、売上げの長期見通しが立ってから初めて雇います。人材難の中、人を雇うのは確かに難しいことです。リスクが少なくなるまでは、アウトソースをしたり、派遣スタッフを使ったり、たとえ一時的に費用が高くなっても、工夫できるものです。

「リスクを恐れず」という言葉の魔法にかかってはいけません。リスクを最小限にしてこそ、本来の業務にまい進できると思うのですが、いかがでしょうか?

Manage risk, don't fear it!

英語では、「リスクに対処する」意味で「risk-taking」と「risk-management」という表現が良く使われますが、どちらかというと「リスクをテイクする(risk-taking)」方が一般的には知られています。「リスクを恐れず」は「don't be scared to take risks / chances」(リスクを恐れるな)という言い回しが最適ですが、「don't shy away from risks」(リスクを避けるな)という言い方も使われます。

また、「リスクはテイクするものではなくマネージするもの」を英語に訳すのならば、直訳よりもキャッチーで短い表現があります。「Manage risk, don't fear it.」(リスクをマネージせよ。恐れるな)。また、アスリートがよく使う「no pain, no gain」(痛みがなければ、効果なし)と似たような表現で、「no risk, no reward」(リスクがなければ、報酬なし)と言うこともあります。

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