特別編:知ったかぶりのロシア語講座その4:男も女もみんな○ー○ャ
April 9, 2019
ロシア人の愛称には規則性がある
最後はロシア人の愛称について書くことで、このシリーズを締めくくりたいと思います。
ロシア人の名前には愛称があることが多く、親しい関係だと愛称で呼ぶケースがほとんどです。 その愛称ですが、基本的には名前(ファーストネーム)に対して、固定した愛称があります。
名前 | 愛称 |
アンナ | アーニャ |
マリア | マーシャ |
タチアナ | ターニャ |
ミハエル | ミーシャ |
上記を例にとると、なんとなく規則性がわかります。
しかし、フィギュアスケート界の"皇帝"プルシェンコの愛称はと言うと......。
名前 | 愛称 |
エフゲニー | ジーニャ |
こうなると、規則性を推測するのが辛くなってきます......。わたしがロシア語の音韻論まで通じていないだけで、Г(ゲ)とЖ(ジェ)の入れ替えは普通なのでしょうか......?
「他人との違い」か「過去からの継承」か
ロシア人は決められたものの中から名前をつけるので、同じ人名が多く存在しています。前節のように愛称まで自動的に決まってしまうと、「識別の役にたたないじゃないか!」とわたしなどは思ってしまいますが、ロシア人はたぶんそう思わないのでしょうね。
現代の日本における名前の付け方は「他人との違い」をより意識しており、ロシアにおける名前の付け方は「過去からの継承」をより意識しているということでしょうか。名前がアイデンティティを表すのは万国共通ですが、そのアイデンティティの捉え方が国によって違うのが面白く感じます。
もっとも日本だって、その昔は代々、名前に共通の漢字を使っている家も多かったのです(大里家も、室町時代から祖父の代まで「吉」の字がずっと使われてきました。代々、宮司を務めていたものですから)。
外国語の習得は、残念ながら一朝一夕にはいきません。しかし、言葉を勉強することは、その国の文化を勉強することにほかありません。
多言語翻訳を扱うアークコミュニケーションズの社長であるわたしにとって、一目でそれがどの外国語なのかわかることも重要です。アークの44言語のサイトのロシア語ページを見て、「これはロシア語だ!」とわかるようになったことで、とりあえず良しとしています(こころざしが低すぎ?)。
あっ、「翻訳」が「Перевод」であることは、まだ覚えていますよ!
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