こんにちは、小さい頃は童話を読むのが好きだったナホです。
数ある童話の中でもグローバルに知られているものと言えば、やはりグリム童話ですよね。『白雪姫』や『ハーメルンの笛吹き男』などメルヘンなストーリーで有名ですが、作者のグリム兄弟は作家ではなく、言語学者だったのだとか。グリム童話編纂の裏側にある彼らの素顔に迫ってみました。
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こんにちは、小さい頃は童話を読むのが好きだったナホです。
数ある童話の中でもグローバルに知られているものと言えば、やはりグリム童話ですよね。『白雪姫』や『ハーメルンの笛吹き男』などメルヘンなストーリーで有名ですが、作者のグリム兄弟は作家ではなく、言語学者だったのだとか。グリム童話編纂の裏側にある彼らの素顔に迫ってみました。
グリム童話の作者として知られるグリム兄弟は、兄のヤーコプと弟のヴィルヘルムを指します。実は2人はドイツの大学教授であり、ドイツ語・ゲルマン語の研究者。ドイツ語の子音についての法則である「グリムの法則」や発音の学習に欠かせないウムラウト(アクセントのある母音が、後ろに続く母音の発音の影響で「e」 に近い発音になる現象)は、ヤーコプが作ったものだと言われています。
19世紀前半のドイツはナポレオン没後の混乱状態のさなかにあり、小国の分立によって国内ではいさかいが絶えませんでした。民族を1つにまとめる共通の要素と言えば、やはり言語です。ドイツに古くから伝わる伝説や神話を広めれば、国内がまとまるきっかけになるかもしれない。グリム童話編纂は、兄弟のこうした気持ちから始まったのです。
2人はさっそくドイツ各地から良家の子女を集めて、彼女らの家に代々伝わっている民話を話させました。白雪姫、ヘンゼルとグレーテル、赤ずきん、ブレーメンの音楽隊......。今に伝わる童話は、このとき生まれたのです。
こうして収集された民話は兄弟の手によって編集されたのち、1812年に第1巻の初版が刊行されました。正式なタイトルは『グリム童話』ではなく、『子供たちと家庭の童話』でした。
言語学者の2人だけあって付録には収録された86篇それぞれに対しての学問的注釈が記されていましたが、これは「読み物なのか学術書なのか分からない」と不評だったそう。 第2版ではこの反省から注釈は別冊として本編とは切り離され、6人兄弟のうちの1人だったルートヴィッヒによって描かれた挿絵も入った親しみやすいものになりました。
しかし第1版、第2版の売れ行きはあまり芳しくなく、その原因として文章が比較的荒削りであることが指摘されはじめました。しかしヤーコプの目的は、あくまでもドイツに古くから伝わる民話を、そのままの形で広めること。ストーリーに手が加えられるにつれ、次第に童話編纂の仕事から遠ざかるようになりました。
このような経緯から、第3版以降の書き換え作業はほぼすべて弟のヴィルヘルムが手がけました。結果的に作品は160以上の言語に翻訳されるほどに広まり、多くの人に読まれたと言われています。
グリム童話が日本に伝わったのは、明治時代のことでした。1887年に桐南居士が『西洋古事神仙叢話』として、物語に登場する道具立てなどを日本にあるものに置き換えて紹介したとされています。 その後徐々に有名になった童話は、当時の児童向け雑誌に掲載されるなどして広まり、『死神の名付け親』のように落語に取り入れられる例もありました。
グリム童話の原作には性的な描写や残虐な表現が数多く見られ、明治時代には子どもへの配慮からこれらに該当する部分は意図的に修正されたり、削除されたりしていました。 しかし1990年代半ば以降はこうしたグリム童話の残虐性にスポットライトが当てられ、大人向けの読み物として広く出版されるようになりました。1998年に『本当は恐ろしいグリム童話』がヒットしたのは、記憶に新しいところですね。
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