ベトナム語は、ベトナムの総人口の9割を占めるキン族の母語です。ネイティブスピーカーの数は世界で7,000万人ほどと言われています。
日本では近年、在留ベトナム人の数が急激に増加しています。2001年末時点で約2万人だった在留ベトナム人の数は、2023年6月時点で約52万人に増加。外国人労働者のおよそ1/4がベトナム人であり、中国人やフィリピン人を上回り国籍別で最多となっています。
また、ベトナムにとって日本は主要な輸出入国です。最近は、ベトナムへ進出する日系企業や観光や留学で日本を訪れるベトナム人も増えており、日本とベトナムの関係は深まってきています。
ベトナム語の基本的な言葉
Xin chào |
おはよう、こんにちは、こんばんは |
Cám ơn |
ありがとうございます |
Không có gì |
どういたしまして |
Xin lỗi |
すみません、ごめんなさい |
Hẹn gặp lại |
また会いましょう |
Bạn có khỏe không? |
お元気ですか? |
■ベトナム語のアルファベット
ベトナム語では、ラテン文字のアルファベットを基にした文字「クオックグー」が用いられています。
元々、ベトナムは紀元前から中国大陸の影響下にあったため、漢字や、漢字を応用した文字「チュノム」が使われてきました。ところが17世紀、フランス出身の宣教師であるアレクサンドル・ドゥ・ロードが、ベトナム語のラテン文字表記を考案。その後、19世紀後半のフランスによる植民地化に伴い、ラテン文字表記が広まっていったとされています。
英語のアルファベットと比較すると、「F」・「J」・「W」・「Z」を使用しないことに加え、ベトナム語独特の声調符号とともに使われるという特徴があります。
■ベトナム語の文法の特徴
ベトナム語の基本的な語順は英語と同様に「SVO」式です。
ただし、英語のような過去形や未来形といった時制による動詞の変化、単数形と複数形の変化がない点がベトナム語の特徴となっています。
たとえば「昨日会議があった」と過去のことを伝える場合、「会議がある」という文章に時を表す副詞「昨日」を併用して表現します。
また、修飾語と被修飾語の順序が日本語とは逆になる点も特徴的です。
たとえば「ベトナム共産党」の語順は、「党 共産 ベトナム」となります。