2020年1月
体験と理論で異文化理解を深め、飛躍する
親の転勤が多かった私は、幼少の頃、北海道→福岡→東京→北海道→大分→新潟→東京と移り住み、日本国内の異なる文化の人々と気持ちや意見をすり合わせるのにそれなりに苦労をしました。この経験は、社会人になって米国やドイツ、中国に住み、世界で異なる文化をもつ人々と心をすり合わせることに役立ったと思います。
米国では、プエルトリコ出身のルームメートのMariaと2年間一緒に暮らし、彼女とはとても仲良しでした。しかし、Mariaの時間感覚と言えば、例えば私が「さぁ、そろそろ友達が来るから出かけようよ!」と鍵をもって自室から出ようとする時に、やっとシャワーを浴びだすという感じでした。私がそういう彼女を当たり前のように受け入れて、いつも気長に待っているのをドイツ人の友達が見て、「よくつきあえるね」とあきれられたこともありました。
ある時、帰宅するなり、Mariaが怒って私にまくしたてたことは、今でも鮮明に覚えています。
「マリコ、自分が時間にルーズなのは知っているし、それを私の友達も快く思っていないのを知っている。でも、それは私の文化(Culture)なの! それを否定することは、私のアイデンティティを否定することよ!」
彼女の時間感覚は治らないと受け入れてはいましたが、まさか彼女がそれを「Culture」と叫び、「このままでよいのだ!」と豪語したことには、目から鱗が落ちる思いでした(笑)。
このような体験を通して深めてきた異文化理解ですが、今回の対談により、アカデミックにフレームワーク化したホフステード教授の理論で、別の角度から異文化を学ぶことができ、とても有意義でした。
今、職場でふと周りを見回すと、米国、カナダ、フランス、中国、ポーランド......と、様々な国からアークコミュニケーションズに仕事をしに来てくださっていることがわかります。日本人だけを見ても、生まれた地域や教育を受けた地域に多様性があります。これからグローバル化が進む時代に、多国籍チームであるアークコミュニケーションズの強みがますます活きると、今年もワクワクしながら仕事にまい進しようと思います。
アークコミュニケーションズでは翻訳者も、言葉の壁はもちろん、文化の壁をも乗り越えることに心を砕き、日々仕事に励んでいます。そのようななか、毎年恒例の"Translator of the Year"を今年も翻訳者に贈呈しました。アークコミュニケーションズでは創業以来、その年にご活躍いただいた翻訳者に"Translator of the Year"という賞をお贈りしており、今回で14回目となりました。
いよいよオリンピックがやってきます。2020年が皆様にとっても、ワクワクする年となりますように。
代表取締役 大里真理子
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