社員インタビュー

2023年2月

社員インタビュー 大西 由莉

学生時代には、いつの間にか多くのボランティア活動をしていたという大西由莉。アークコミュニケーションズに入社して、本人は「上司の指示に従ったまで」と自己評価するも、自ら行動し、お客様からは「プロアクティブ」と大変感謝を受けています。「自覚のないプロアクティブ」――これが彼女の本質なのかもしれません。入社1年目にしてすでにさまざまな業務のまとめ役を務めている彼女に、大学時代の出来事からアークでのさまざまな活動について紹介してもらいました。

いつの間にかボランティア活動を掛け持ち

-入社前の学生時代のお話を聞かせてもらえますか?

中学校のころは、吹奏楽部に所属し、トロンボーンを担当していました。楽器を奏でるだけではなく、演奏会などではダンス隊に入ってダンスを披露することもありました。吹奏楽部では、全国大会で金賞を受賞しています。高校ではオーケストラ部でトロンボーンを続けました。

大学は東京外国語大学に入学。専攻語はアラビア語を選びました。1、2年のころは語学としてアラビア語を学び、3、4年では国際関係コースのゼミに所属して国際関係や政治学を勉強しました。アラビア語科を選んだのは、高校生のころにニュースで中東の難民問題が話題になり、その難民問題に興味を持ったため。言語や地域について学ぶことで、現地の視点で問題を考えてみたかったというのがおもな理由です。

-クラブ活動などに所属していたのでしょうか?

3つほどサークルに入っていました。おもにダンスサークルをメインに活動していました。あとは、アラブ料理研究会とシリア研究会というサークルに入っていました。ダンスサークルでは、週1、2日程度練習して、学園祭などでダンスを披露していました。アラブ料理研究会は不定期な集まりで、気が向くと留学生などと集まって、一緒にアラブ料理を作ったり、教授の知り合いの料理研究家の方をお呼びして料理会をしたりしていました。シリア研究会の学園祭企画では、シリアの方が作ったハンドメイド雑貨を売っている団体から委託を受けて学園祭などで商品を売り、売上を寄付して難民の自立支援の活動を行いました。この活動は、今でも続けてやっています。

-ボランティア活動に興味があったのですね。

「ボランティア活動」としてあまり意識はしていませんでしたが、結果的にいくつかボランティアをやっていました。短期間ですが、国際合唱コンクールで簡単な通訳のボランティアをやったこともあります。また、難民支援団体で半年ほどインターンをしていました。ほかにも、トルコ在住のシリア人を日本で学生として受け入れるプロジェクトに参加し、彼らが日本に来る前に、zoomを使って日本語の練習相手をするボランティアもやっていました。

-どんな理由でそうした活動を始めたのでしょうか?

合唱コンクールの通訳ボランティアは、大学内のボランティア紹介ブースから連絡をいただき、「謝礼も出るし音楽が好きなので、時間のある夏休みにやってみよう」という軽い気持ちだったと思います。難民支援のインターンは、難民問題に興味があったので「日本における難民支援について知ることができれば」と思って応募しました。シリア人の会話練習は、相手がシリア人なので、自分のアラビア語の練習になると思ってスタートしました。

-学生時代で想い出深いエピソードはありましたか?

大学の研修プログラムの一環で、エジプトに行って現地のアラビア語学習センターに1か月ほど通いました。そのときに、コプト教徒のコミュニティを訪れたのですが、そこで見たストリートアートが強く印象に残っています。きっかけは受験勉強のリスニングのために閲覧していた「TED Talks」で紹介されたストリートアート。建物のいろいろな壁に少しずつパーツを描いて、ある一定の場所から見ると、絵が完成して見えるというものです。その気になれば簡単に行けたのかもしれませんが、知らない土地で不安も多く、学習センターの先生に聞いたり、日本の大学の先生に連絡を取って日本人学生の支援している団体を紹介してもらったりして、信用できるタクシーを手配していきました。そのぶん冒険した気分でいい思い出です。

「自然なプロアクティブ」を実行できる人

-新卒で2022年にアークコミュニケーションズに入社されていますが、アークを選んだ理由を教えてもらえますか?

就職活動の最中は、特に就職先の業界を決めていなくて、「興味があるところにとりあえず応募する」というスタンスで就活していました。アークコミュニケーションズは、その中でも、面接したときの対応の良さや、社風として自由度が高そう――自分でプロジェクトを動かせる――というところに魅力を感じて、就職を決めました。大学3年の10月くらいまでは公務員受験の勉強をしていたのですが、ビジネスを学ぶには一般企業の方が適していると思い直して切り替えたという経緯があります。

現在は翻訳事業部でプロジェクトマネージャーをしています。最初は簡単な手伝いから始めたのですが、今では自分でプロジェクトを動かしています。

-入社1年目でそれは凄いですね。すでに主戦力になっていると聞いています。

そんな。まだまだです......。今は一生懸命、頑張っているところです。

-入社してから、楽しいと感じたエピソードは何かありましたか?

入社前にはアークコミュニケーションズで学生インターンをやっていたのですが、「字幕ビジネスに力を入れたい」という社の方針があり、フィジビリティスタディのためのプロジェクトが発足して、そこにアサインされました。字幕制作に向けたソフトウェアの選定や使い方など、自ら研究して導入を進めて行ったのですが、それを上司から評価していただきました。

また、実際に自分で映像に字幕を入れて完成品を作れたことも、大変嬉しく感じました。

-わからないことを事前に確認を取ったり、新しいソフトウェアの調査を自ら進んで行ったりと、指示の先回りをしてお仕事に取り組んでいたと聞いています。何か印象に残った出来事はありましたか?

外資系企業とビジネスを進める際、日本側と欧州本社の両方にご担当のお客様がいらっしゃいました。普段は日本側のお客様と連絡を取り合っていたのですが、あるとき「これは直接、本社に聞いた方が良い」と感じた交渉事があり、日本のお客様に断ったうえで、欧州本社のお客様と直接交渉したところ、「プロアクティブに動いてくれてありがとう」と感謝されました。このことは、とても強く印象に残っています。

-素晴らしいですね。大西さんの行動は、押し付けがましくない「自然なプロアクティブ」と言ったらいいのでしょうか。自然と行動することが身についているから、きっと自覚がないのでしょうね。先のボランティアの件も含めて、行動に移すことに対して敷居が低いという印象も受けました。

ありがとうございます。

学び上手・実践上手

-プロジェクトマネージャー業務以外にも、マーケティングや海外企業の開拓、学生インターンの教育プロジェクトなど、さまざまなお仕事にチャレンジされていると聞きました。

海外企業への取り組みは、ターゲットを絞って、メールで営業活動をしようというお仕事でした。自分としては、上司から指示されたままやっただけのつもりでしたが、潜在顧客リストの作成やメール文面を工夫したお陰で、お客様からお返事をいただきコミュニケーションをとらせていただくことができ、大変やりがいを感じました。何件か受注に繋がり、プロジェクトマネージャーとしても担当させていただいています。

また、学生インターンのプロジェクトは、生産性を上げるためのITツールを学生インターンに探してもらったり、それを開発する上での課題や世の中の状況を調べてもらったりするプロジェクトでした。プロジェクトそのものの設計から、学生インターンに仕事を依頼するところまですべて自分でやっています。学生インターンは全員の出社がなかなか揃わなかったり、他に依頼されている仕事で作業時間を確保できないことも多いため、都度調整しながら進めています。

-仕事以外の社内活動も活発にされているとか。

コロナ禍でなかなか実施できない社外研修に代わるプロジェクトとして、カフェテリアの改装を計画しています。コロナ禍前は、お昼時などにカフェテリアにみんなで集まってお弁当を食べながらわいわい話していたと聞きますが、それがコロナ禍になってから人数制限をせざるを得なくなり、コミュニケーションの場としての役割が薄れてしまったという経緯があります。

そこで、コミュニケーションを取り戻すために、ほかの20代の若手社員と一緒に何をすべきか話し合い、実際に見積もりを取って業者に発注するというプロジェクトを進めています。その中でわたしは、情報をまとめる役割を担っています。いろいろなアイディアを出してくれる人がいるのですが、そこで「これはこういうカテゴリーなので、先にこちらを決めた方がいいのでは?」というような情報整理役みたいなことをしています。

-具体的には、どのようなことをやろうとしているのでしょうか?

カフェテリアに設置したホワイトボード上で「絵しりとり」を実施したり、交換日記のようなノートを置いて、自由に書き込めるようにしたりといった仕掛けを考えています。あとは、本や雑誌をカフェテリアに置いて、書店のポップのようにコメントを書き込んで貸し出しする案もあります。

事業部や年代を超えたコミュニケーションの活性化を図るプロジェクトではありますが、社内でアンケートを取ったところ、カフェテリアでは一人でリラックスしたいという声もありました。私もどちらかというとそのタイプなので、必ずしもカフェテリア内で会話が生まれなくても、お互いのことを知って会話のネタを拾える場所になればいいなと考えていたら、コンサルタントとのワークショップでも同じような結論になりました。今後が楽しみです。

-今後の目標について教えてもらえますか?

近々の目標としては、翻訳者が思う「良い訳文」と、お客様が求める訳文が違うケースがたまにあるので、しっかりとお客様の求めているものを理解して、それを勉強していきたいと思っています。あとは、字幕翻訳ももっと勉強したいと思っています。ツールなどを勉強していろいろなことに挑戦できたら良いと思っています。

プロフィール

大西 由莉(おおにし ゆり)
『名探偵コナン』シリーズを中心にさまざまなマンガ(コミック)を読破。「最近はあまりできていない」と言う手芸も、バッグやポーチなどの小物から高校の文化祭に向けた衣装(当時)まで手掛ける腕前。

私の1本の映画

『容疑者Xの献身』(2008年、日本)
マンガ以外にミステリも好きで、東野圭吾の原作を読み、初めて映画館で観た映画がこの映画。直木賞も受賞している作品で、本格ミステリでありながら文学的。何度も観ているが、いろいろな角度から楽しめるため、観るたびに異なる感想を抱く

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