社員インタビュー

2019年1月

社員インタビュー 髙橋 あずさ

『ちはやふる』――競技かるたブームを巻き起こしたこのマンガ・アニメをご存知の方は多いと思います。「クイーン」を目指す少女・綾瀬千早の戦う姿が爽やかな感動を生み、2000万部以上のヒット作となりました。そんな競技かるたで勝負度胸を培ってきた髙橋あずさ。現在はWeb&クロスメディア事業部でディレクターを目指して日々奮闘しています。大学時代のゼミや競技かるたの活動から、仕事のやりがい、将来の展望まで聞いてみました。


翻訳と競技かるたにのめり込む日々

-まずは、大学時代のお話を聞かせてもらえますでしょうか?

大学では翻訳を専攻していました。しかし、翻訳学を勉強していたのではなく、自分たちで自ら翻訳するようなゼミに所属していました。わたし自身のゼミの課題は英語から日本語への翻訳でした。卒業論文では、翻訳した本が大変宗教色の強い本だったので、自分の知識だけでは翻訳しきれず、長い時間をかけて外国語サイトを何度も調べたことがあります。この経験は、今のWeb制作関連の仕事で、英語の長文を根気よく読むために役立っています。

また、第二外国語でドイツ語を履修していたので、ドイツに1カ月の間、短期留学をしたことがありました。さまざまな国から留学生を集めたプログラムだったのですが、日本人が一番多く、結局のところ、日本人同士で固まるような状況になってしまいました。すごく楽しく過ごすことができたのですが、一方で本気で語学力を高めるためには、日本人が1人もいないところに長期間滞在しないとだめだな、と反省した留学にもなりました。

-学生時代に競技かるたをやっていたと聞きましたが。

高校の部活から始めて、大学のサークルに入り、今でも社会人団体で続けています。今までもっとも良い成績は、高校生の時に参加した神奈川県選抜チームが都道府県対抗で全国ベスト8に入ったことと、全国の大学対抗戦で準優勝したことです。段位は4段で、大会に出る時はA級(1番上の級)になります。競技かるたに出会うまでは、何かに真面目に取り組むことはあっても、負けて悔しくて泣くくらいまでのめり込んだことがなかったので、初めて「一生懸命やる」という意味がわかった気がします。

高校3年の時に初めて県内のトーナメント戦を勝ち抜いて全国大会に出場しましたが、その時所属していた部は廃部寸前。1年生が1人、2年生が3人、3年生がわたし1人という、部としては極めて頼りない状況でした。ほかの学校が3年生を5人揃えるような万全の体制で出場する中、メンバーのやりくりでなんとか全国大会に勝ち進めたのは、一番嬉しかった思い出ですね。

のちに会社に入って、業者同士が争うコンペに初めて連れて行かれた時に、本当は内心ドキドキだったにもかかわらず、堂々としているように見えたらしく「さすが、競技かるたで鍛えた勝負度胸」と言っていただけたことがありました。こんなところにも、競技かるたの効果が知らず知らずのうちに出ていたのかもしれませんね(笑)。

お客様との密なコミュニケーションがやりがい

-髙橋さんは大学卒業後、アークコミュニケーションズに入社し、Web事業部に配属となりましたね。アークに入って最初はどう感じましたか?

入って早々は、周りの人が年上の男性の方たちばかりだったので緊張しました。しかし、教育係を担当してくださった方が、以前お勤めになられていた会社でわたしの大好きなライトノベルのサイトを作っていたと聞き、グッと心理的な距離が縮まりました。最初はWebの基本的な知識も持っていなかったので、まずはそこから勉強。ある程度わかってきてからは、ディレクターのアシスタントとして議事録を作成したり、CMSを使って記事投入をしたりしました。

-仕事にはどんなやりがいを感じていますか?

お客様のお仕事の深いところまで共有させていただけるところが、大変面白く感じています。大規模なプロジェクトになると、半年から1年程度続くことがあるので、お客様とはさらに深いおつきあいができるようになります。そんなプロジェクトだと、最後に打ち上げに誘ってくださることも多く、プライベートな話までさせていただける機会があります。そうした際には、Webサイトにご満足いただきながらも、さらに自分たち自身も受け入れてもらえたのかな、と思うことができます。

また、サイト公開のあとに、お客様側でWebを更新できるようにとマニュアルを作って講習をすることがあります。入社2年目の冬くらいに、初めて1人でマニュアルを作り、1人で講習させていただくことになりました。いつもいてくれる先輩がいないのでヒヤヒヤしていましたが、受講者がそれまで一緒にお仕事をしてきた方だったので、緊張せずにこなすことができました。さらに、マニュアルについてもお褒めの言葉をいただき、大変嬉しい思いをしたのを覚えています。

コンテンツリーディングは欠かさない

-仕事に対するポリシーなどお持ちでしょうか?

英語サイトを作る時に、お客様から英語原稿を支給されることもあれば、社内で翻訳する場合もありますが、いずれも必ず目を通すようにしています。また、表記を確認するための「素読み」も、日本語・英語どちらも行うようにしています。

-髙橋さんに社内ライターが原稿(日本語)を校正してもらう機会があるのですが、大変しっかりしたロジカルな校正ができる方で、いつも感心していると言っています。どこかでそういう勉強をされて来たのでしょうか?

いいえ、校正の勉強はしたことはありません。もともと外国語に限らず言語全般が好きなので、見よう見まねでやってみたらできてしまったという感じかもしれませんね。

-何か普段から気をつけているようなことはありますか?

プライベートでネットサーフィンするような時でも、「これは仕事の参考になりそうだ」とか、「あの案件のメニューはこういう方法が良かった」という見方でサイトを見るようにしています。会社の周りの人たちのネットリテラシーが高かったり、機械やパソコン好きの人たちが多かったりしたので、自分も触発されて、いつの間にかITリテラシーが上がったような気がします。

お客様の固定観念を崩せるような提案を

-現在はどのような仕事をされていますか? 何か仕事で印象に残ったことはありますでしょうか?

最近は、アシスタントとしてではなく、ディレクターとして1人で案件を担当しています。あるプロジェクトで、お客様からデザインに関するご要望をいただいたのですが、最近の技術トレンドや業界トレンドを考えて別のデザインの方が良いと判断し、お客様の希望に沿ったデザインとわたし自身が良いと思ったデザインの2つをご提案させていただきました。そうしたところ、お客様から「高橋さんの提案の方が良いね」とおっしゃっていただけた時には、「お客様のご要望を超える提案ができた!」と大変嬉しく思いました。

-今後の目標を教えてもらえますか?

もっと規模の大きいサイトや、日本語・英語以外の言語のサイトも担当したいと思っています。こうしたサイトは、それほど遠くない未来に任されるだろうと思うので、その時に今までやってきた経験を活かして、フロー一つひとつに対して丁寧に対応していきたいと思います。お客様の固定観念を崩せるような、そんな提案をできるようになりたいと思っています。

プロフィール

髙橋 あずさ
2016年にアークコミュニケーションズ入社。大学では翻訳のゼミに所属。趣味は読書、高校時代から続けている競技かるた。

私の1本の映画

宮崎駿監督のアニメ『天空の城ラピュタ』(1986年, 日本)
空に島が浮かんでいるという発想にすごく夢があって、今でも飛行機に乗ると窓の外を見て、「ラピュタが浮かんでいたらいいのにな」って思います。