2016年7月
社員インタビュー 渡邉 宏
システム開発の経験をもち、現在はWeb & クロスメディア事業部で、営業担当として活躍する渡邉宏。ビジネスパーソンとしての豊かなバックグラウンドや、仕事への姿勢について聞きました。
システム開発から飜訳の世界へ
-渡邉さんのキャリアのスタートは、技術者なんですよね?
はい。大手電機メーカーで、新聞の組み版システムの開発に携わっていました。パソコンで行うDTP、デスクトップパブリッシングではなく、見出しや本文や写真の配置など、新聞の紙面作りを大型コンピュータで行う「組み版システム」の時代でした。
大手メーカーの看板を背負っていることや、新聞というメディアを作る大きな仕事をしていること、当時の最先端技術を駆使したシステムの仕事であることなど、時代の最先端にいる自分のことをとても誇らしく感じる仕事でした。
それと同時に、とてもタフな現場でもありましたから、そこで学んだスケジュールや納期の管理、お客様とのコミュニケーションの取り方などは、今に通じる大変貴重な経験になりました。
-その後、カナダで生活されたんですよね。
最初はオフタイムにスキーをするために、何度かカナダのバンクーバーに行っていたんです。バンクーバーの雄大な自然を訪れるたびに、こんな場所で暮らすのもいいなぁという漠然とした憧れがあったんですが、そんなときに、カナダの小学校や中学校で日本の文化を教える、という企画に巡り会いました。1年間という区切りのある企画だったので、それなら飛び込んでみようと、思い切ってトライすることに決めました。大自然に触れて、純粋な子どもたちに慕ってもらって、日本では経験できないとてもいい1年を送ったなぁと今でも思い出します。
-1年で日本に帰ってきたのですね。
はい、2003年11月に日本に戻り、縁あってアークの前身である株式会社アイディーエスに入社しました。アイディーエスから分社してアークコミュニケーションズが設立されるという一連の流れの中で、翻訳のプロジェクトマネージャー、Webのディレクター、派遣の営業など、様々な職種を経験しました。実は、アークの全事業部所属を経験した数少ないスタッフのひとりなんですよ。
さりげない会話を通してお客様のニーズを掘り当てる
-お客様常駐の仕事も経験されているんですよね。
そうですね。大手企業に常駐して、社内報サイトの運用・編集を行うという仕事にも長く携わりました。社内報というのは、その会社の業務や組織、カルチャーなどをしっかり理解したうえで成り立つ仕事です。その点、大手電機メーカーでの業務経験がとても活きたと思っています。また、自社の視点で情報発信を行う立場にいたことは、今、Web事業部の営業としてお客様とお話しをする際に、とても役に立っています。
-いろいろな仕事を経験されて、今はWeb事業部の営業を担当されているんですよね。
はい。常駐から戻って、Web & クロスメディア事業部の営業担当になりました。
-営業という仕事はこれまでとまた違う仕事ですね。
派遣事業部でも人材を紹介する営業をしていましたが、Webや紙のメディアの制作を売り込むという仕事は、またひと味違った仕事ですね。制作するものだけでなく、制作手法やコミュニケーションなど、お客様のニーズは多様なので、ニーズに合致する提案をしていくのはなかなか難しいです。
-お客様との関わりで大切にしていることはなんですか?
まだまだ経験1年の新米営業ではありますが、「Proactive」に動くことを心がけています。Proactiveはアーク社内で重視されるキーワードの一つなんですが、お客様に求められてからなにかするのではなく、できるだけ先を見据えて動くようにするとか、お客様から要望されたことの少しでも上を行くような対応をするとか、いつも考えて動くようにしています。
-お客様のニーズを見逃さないということですか?
お客様のニーズを読んで先回りするのはなかなか難しいので、ごく普通に、ときには仕事に直結しない話題も交えながらお客様と話をして、お客様に響く話ができたらそれを深掘りしながら、本当のニーズを教えていただくという感じでしょうか。
Web事業部の場合、私がお客様の方向性をしっかり掴むことができたら、お客様の思いを実現する提案ができると自負しているので、まずは私がお客様とボタンの掛け違いをせず、話をしやすい関係を築くことを心がけることが重要だと考えています。Webサイトが公開した後も、制作スタッフだけがつながるのではなく、私もお客様との橋渡しができる立場を維持し続けられるように、連絡をこまめにとって、足を運んで話をします。そこで感じたお客様の変化やニーズなどに色を付けずに持ち帰って、制作スタッフと情報共有し、次にお役に立てることをするきっかけにするようにしています。
-Web事業部の仕事で、一番思い出に残る仕事は?
やはり、初めていただいた大きな仕事でしょうか。提案を続けていたお客様から電話をいただき、「御社にお願いしたい」と言われたときには、思わずその場に立ち上がってお辞儀をしていました。
お客様のコーポレートサイトは、企業の顔として多くの人の目に触れるものですから、やりがいがあると感じます。
-営業として、今後どのような活躍をしていきたいですか?
Proactiveに動くことを意識していますが、まだまだそれが確立できていませんし、お客様のニーズを読み違えてしまうことも少なくありません。先ほどお話ししたとおり、Web事業部の場合、コンペの勝率が80%と非常に高いことなどもあって、少々のミスでもリカバーしてくれる体制が整っています。「それがあるから大丈夫」なのではなく、私自身の精度が高まれば、100%も夢ではないと考えて、自分を高めることが重要だと思っています。それができた先には、営業としての私を信頼してくださって、コンペにしないで案件が獲得できる、という世界が広がっていると思います。そこまでの信頼を築くことが、営業としての目標ですね。
-営業以外にも目標があるのですか?
営業以外、というわけではないのですが、社内報の制作の経験や、今取り組んでいるアニュアルレポートの制作の仕事など、営業の枠を超えた仕事をする機会もあります。こうした仕事そのもののスキルを上げていくのはもちろんのこと、制作サイドの視点を持つことで、より広い視野で、制作スタッフにもお客様に関わることができると思っています。その意味で、自分を高め、事業部を高める取り組みをしながら、お客様のお役に立てる仕事をすることが私の目標だといえると思います。
プロフィール
渡邉 宏(わたなべ ひろし)
家庭菜園のキャリアは27年。枝豆、落花生、オクラ、トマトを種から無農薬で育てる。ウィンドサーフィンのキャリアも20年以上。
私の1本の映画
ジョージ・ロイ・ヒル監督 『スティング』(The Sting, 1973年, アメリカ)
得意のイカサマで、分からないように相手を追いつめていく様子が痛快。何回見ても楽しいですね。レンタルビデオで初めて見て面白くて、レーザーディスクを買って繰り返し見ています。
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