2022年は、4月に行なわれた東京証券取引所の市場区分再編に伴い、東証上場企業の英文開示の動きが一層加速した一年となりました。今回は、現時点(2023年2月)で東証が公開している2022年末時点の調査データを独自に分析し、この一年間での東証上場企業の英文開示の動向を見ていきます。
データ分析に際しては細心の注意を払っておりますが、分析の正確性を保証するものではないことを予めご承知おきください。
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2022年は、4月に行なわれた東京証券取引所の市場区分再編に伴い、東証上場企業の英文開示の動きが一層加速した一年となりました。今回は、現時点(2023年2月)で東証が公開している2022年末時点の調査データを独自に分析し、この一年間での東証上場企業の英文開示の動向を見ていきます。
データ分析に際しては細心の注意を払っておりますが、分析の正確性を保証するものではないことを予めご承知おきください。
東証が開示している資料を分析した結果、東証上場企業3,799社のうち、英文開示を実施している企業の割合は60.4%となりました。およそ2,300社が何らかのIR関連資料を英文開示していることになり、2021年末の約2,000社からは300社近く増えています。
市場別に見てみると、コーポレートガバナンス・コードで積極的な英文開示を求められているプライム市場の実施率が97.1%(約1,830社中およそ1,780社)に到達しています。2021年末の東証第一部の実施率は79.0%だったことから、市場区分再編をきっかけとして英文開示の取り組みが一層加速したことが覗えます。
一方で、スタンダード市場およびグロース市場については英文開示率が2~3割に留まっており、プライム市場と比べて英文開示が進んでいない現状が見て取れます。
続いて、英文開示を実施している企業約2,300社が、どのIR資料を英文開示しているかをグラフにまとめてみました。
過去2年の分析と同様に、最も英文開示が行われている資料は「決算短信」となりました。「一部開示」と「開示」の合計は86.7%、数にしておよそ2,000社が決算短信を英文開示している計算です。
次いで多いのが「株主総会招集通知」で77.7%(約1,800社)、「IR説明会資料」で62.3%(約1,400社)でした。特に株主総会招集通知については2021年末時点の63.0%から約15%増、会社数にして500社近く増加しています。これは、2021年に改定されたコーポレートガバナンス・コードにおいて株主総会招集通知のみが「英訳を進めるべき」と言及されている(補充原則1-2④)ことが関連していると考えられます。
このほか「コーポレートガバナンス報告書」、「有価証券報告書」、「IR説明会資料」についてもそれぞれ英文開示実施率が2~5%ほど増加しています。しかし、決算短信や株主総会招集通知の伸び率はそれ以上に大きいため、この一年間で英文開示が行われやすい資料とそうでない資料の明暗がより鮮明になったと言えそうです。
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