2025年1月
社員インタビュー Web & Cross Media 下川
学生時代はコロナ禍の真っ最中。苦労の末、編入試験に合格した大学にもかかわらず、授業も満足に受けられない日々。そこで、「大学時代に自分の存在意義を記す」と一念発起して地方創生のプロジェクトを仲間とともに立ち上げた下川。プロジェクトの最終目標である彦根城でのプロジェクションマッピングは残念ながら未完に終わりましたが、その経験は今の営業職に存分に活きています。そこにいるだけで周りを笑顔にできる、人間的な魅力に溢れる下川。実は人知れず数々の難関を克服してきた歴戦の勇士でもあります。入社3年目、まだまだ初々しさの残る下川に、大学時代の数々のエピソードや現在の営業職にかける想いなどを語ってもらいました。

営業の可能性は無限大、期待値を上げ続けるスタイルに憧れ
-アークコミュニケーションズで現在ご担当のお仕事について教えてください。
Web事業部で営業の仕事をしています。営業といってもいわゆるソリューション営業なので、お客様のニーズやフェーズを図りながら最適なご提案をして受注に結びつける仕事です。もちろん、新規案件の営業の場合は、ひたすらお仕事をいただけそうなお客様候補に電話をかけ続けるといった業務も行います。不成功に終わることが多いのですが、性格的に断られると逆に燃えるタイプなので、「電話がダメならメールでアプローチ」などとあの手この手で諦めずに日々頑張っています。
現実には新規獲得より既存のお客様をサポートする仕事の方が多いです。ですから、営業職とはお客様から信頼を獲得して、更改したあとも長くお付き合いいただけるような、"人に対するビジネス"の仕事だと感じています。お客様のお悩みを想像したり、直接お話をうかがって「こんなこともできますよ」と新しい可能性をご提案したりすることが大好きなので、営業職はとても自分の性に合っている気がします。
-入社後の2年間はWeb制作ディレクターを担当されていたようですが、いかがでしたか。
はい。2022年に入社してから2年間はWeb制作ディレクターの仕事をして、3年目に営業職に異動しました。入社当初はアシスタントとして、大手建築会社や音楽大学、国際NGO団体など、幅広い業種のディレクションに携わらせてもらいました。大学時代にWeb制作に関わったことがあり、そうした経験からこの仕事を選びましたが、独学だけだったので、現実にはほぼ初心者からのスタートでした。
アークコミュニケーションズに入って驚いたのは、一つひとつの制作の規模感でした。サイトを作るのに必要な予算だったり、関わる人の数だったり、それらは大学時代に経験した内容とは桁違い。制作のオプションも実に多様で、1つとして同じサイトはありませんでした。会社によって押し出すものやその方法もまったく違います。一口に「Webサイト」と言っても、これほどバリエーションがあるとは思いませんでしたし、そんな多種多様なサイトに関われることがとても楽しく感じられました。
-なぜ、制作ディレクターから営業に転身を。
大学時代から自分でものごとを新たに開拓していくことが好きで、例えば、新しいコミュニティを作ったり、何かものを売り込んだりすることへの志向が営業職につながったのだと思います。お客様と深く関わるという基本的な立場は同じですが、"ものづくり"をする仕事よりも、ものづくりのために"ことづくり"で橋渡しをする営業の仕事のほうが自分にあっているという思いが強くなって、自ら営業職への異動を希望しました。
大学編入が「諦めずやり続ければ必ず何とかなる」原点に
-大学時代のお話がいくつか出てきましたが、ちょうどコロナの時期だったと思います。どのような学生生活でしたか。
大学では経済学や経営学などビジネス周りの勉強をしていたのですが、コロナ禍で、ほとんどリアルな授業を受けることはできませんでした。そんな中で、「大学時代に何かを残したい」と考え、在学していた滋賀大学の地元の伝統工芸品や地酒など、滋賀の魅力を全国に伝えるプロジェクトを同期と立ち上げました。具体的には、Webサイトを作って伝統工芸品の紹介をしたり、工芸品の工房に出向いて取材をしたりといった活動を行いました。
こうしたことを始めたきっかけの1つは、兵庫県の実家が古くからの酒屋で、小さいころから地酒をはじめとする地場の産品やその歴史に興味を持っていたことがありました。活動を始める前に、滋賀の伝統工芸品や着物などの工房を訪れたことがあり、そのときに「こんなに魅力あるものがなぜ世に知られていないんだろう」と疑問を持ちました。そこに共感してもらえる友人ができ、コロナ禍で旅行に行けない人たちからの情報の需要の高まりも感じたので、「今、これを広げないともったいない」と考えたのが、実際の活動開始のきっかけとなりました。
-もう少し詳しく活動内容を教えてもらえますか。
わたしともう1人の発起人の方と一緒に2人で共同代表のようなかたちではじめて、最終的には20人ほどの比較的大きなプロジェクトとなりました。伝統工芸品や工芸品周りについてWebページを立ち上げ、伝統工芸品や工芸品周りについてWebページを立ち上げ、クラウドファンディングを使って最後に集大成として彦根城でのプロジェクションマッピングを計画しました。しかし結局、コロナ禍が第2波第3波と来てしまい、市役所からストップがかかって、このプロジェクションマッピングは未完のまま終わりました。とても残念だったのですが、最近になって次の世代が頑張って再チャレンジを試みていると聞き、私たちのプロジェクトが未完のままで終わらずに繋がったことをうれしく感じています。
それ以外にも、イベントの開催や情報発信を色々やりました。具体的には、滋賀の観光地や隠れた名所に実際に足を運んで取材して、インスタグラムなどのSNSに掲載してみたり、工芸品の工房に行って体験動画を発信したり、工芸品のこだわりや、伝統工芸を承継された方にその想いなどを聞いて、自分たちで文章の執筆や写真撮影も担当してWebサイトに掲載するなどしていました。
こうした経験は、この仕事に興味を持つきっかけになりましたし、色々苦労しながら道を切り開いた経験が今に活かされていると思います。
-いろいろ興味深い経験をされたのですね。
学生時代に他の人にはない経験をしてきたという自信はあります。
実は大学受験でも、現役の時に通信制の短期大学に入学し、卒業後に編入試験を受けて、滋賀大学の3回生に編入したという回り道をしています。滋賀大学の入学式の直前にコロナ禍に突入し、編入年次の前半はロックダウンでまったく大学に行けず、「これまでの努力はいったい何だったんだろう」と落ち込みました。その一方で、「せっかく滋賀に来たのだから、何か自分の中で形跡を残したい」との想いがあり、先の活動を始めたところもあります。
編入試験に受かったことは、自分の人生の中でもっとも大きい出来事でもありました。受験勉強は大変苦しいものでしたが、そこで諦めずに取り組み続ける根気強さが身についたと思います。それが今の仕事にも大きな影響を与えていると感じます。編入試験の突破は「絶対に無理」と言われていたことをひたすらやり続けるような毎日だったので、その結果として編入試験に合格できたことは自分にとって強烈なものでした。これが「諦めなければ必ず何とかなる」という今の気持ちにつながっています。
「あなただから発注した」と言っていただけるような営業に
-アークコミュニケーションズで印象に残ったエピソードはありますか。
入社してすぐに、建設会社のWeb制作の仕事でアシスタントディレクターを務めたのですが、そのときのディレクターが新卒早々のわたしからもいろいろと意見を聞いてくれる人でした。トップページに掲載する動画において、自分が「こうなったらわくわくする」と思ったことをお客様にお伝えしたところご賛同いただき、ディレクターもその意見を採用してくれました。大きな企業のWebサイトに自分の意見が反映された映像が載ったことは、入社して最初に嬉しかったことです。
また入社して早々、とある企業にパンフレット制作の提案をしたのですが、残念ながらその件は失注してしまいました。つい先日、3年越しにそのお客様に会う機会があったのですが、当時のことを覚えていてくださり、「そのときの提案がすごく好きだった」というお言葉をいただいたのは大変嬉しいことでした。来年度、再度提案させていただけることになったので、今リベンジマッチに燃えているところです。「あなただから発注した」とおっしゃっていただいたお客様や、たとえ小さな仕事でも、信頼してご依頼いただけるような関係をこれからも大事にしていきたいと思っています。
-ご自身にとって"営業の面白さ"とはなんですか。
お客様と信頼関係を築いていく過程が面白いと感じています。うまく気持ちに寄り添うことができるようになったお客様とは、結果的に長くお付き合いが続くようになり、フランクに話ができるような関係も構築できます。ちょっとした悩みなどをご相談いただくなど、オープンな関係を築けるようになったりもする一方、なかなか良い関係を築くことが難しいこともあります。そんなときには、めげずに、自分なりの仮説を立て、いろんな角度からジャブを打ってみて...をやりつづけてお客様の懐に入るためにトライし続けます(笑)。これもまた営業の楽しみの1つですし、とてもやり甲斐のある仕事のやり方だと思います。
-今後の目標を教えてください。
営業としてまだ1年目ですが、まずは目標達成に向けた自分のやり方を早く見つけたいと思っています。Webディレクターを経験して「制作を知っている営業」であることが自分の強みだと思っているので、お客様の悩みに寄り添いながら、成果を上げることのできる営業になりたいと考えています。「売り込んで獲得する」よりも、「寄り添って獲得する」営業でありたいですね。周りからも「性格的に営業に向いているよね」と言われるので、自信を持って前向きに取り組んでいきたいと思います。
個人的には、もう少し論理的に考えて話すことができるようになりたいと思っています。割と感情ですぐに動いてしまうので、理路整然と物事を捉えられるようになりたいと思っています。社外活動として関わらせていただいている日本パブリックリレーションズ協会(PRSJ)のお仕事でも、PRプランナーなどの資格を取って、信頼を獲得するための武器を持つことは大切だと思います。人の話を聴く力を身に着け、経験を後輩に伝え、周りを常に明るくできるような存在になりたいです。
プロフィール
Web & Cross Media 営業・ディレクター
兵庫県出身。趣味は「なんでも手作り」。最近では生地からこねて作るパン作りに凝っている。ワインセラーを買ってワインをコレクションしたり、美味しいおつまみを作ったり、プロジェクターで映画を観たりして、自宅時間をいかに有意義に過ごすかということに全振りしている毎日という。
私の1本の映画
『リトル・マーメイド』(1989年、アメリカ)
ディズニー製作のアニメーション映画。日本での公開は1991年7月。地上の世界に憧れる人魚姫アリエルが人間の王子エリックに恋をして巻き起こす波乱万丈の物語。アリエルの、憧れだけではなく行動を起こせるところに共感を持ち、アリエルのような女性になりたいと思った1作という。
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